(1)親の生存中に測量して大正解【大阪】

2025年06月24日

 

 

相続問題はまず不動産の現状確認から

 ~親の生存中に早めの対策がベスト~

 

 

 

境界確定が未来の安心につながる理由

 

 

 

親の土地や家を相続することに、どんな準備が必要かご存じですか?

 

「まだ元気だから大丈夫」と思っているうちに、思いがけないトラブルに

直面する方が少なくありません。

 

 

今回は、実際に大阪市内で起きたひとつのご相談を通じて

「不動産の相続において、早めの不動産境界問題の解決はとても大切」

について考えてみたいと思います。

 

 

 

相続の第一歩は 「資産の現状把握」

 

 

ご相談いただいたのは、20年以上のお付き合いがある男性の方で

83歳のお父様が元気なうちに将来の相続について兄弟で揉めないよう

準備をしたいとのことでした。

 

 

相続財産は大阪市内のご自宅と現金。

それに一番の資産価値を持つのは、80坪の土地でした。

 

 

土地80坪は月極ガレージとして使用されておりました。

 

私は、現地を案内されて驚きました。

 

というのも問題は「いくらで売れるのか?」ではなく

「ちゃんと売れる状態かどうか・・・」でした。

 

 

 

 

土地

 

 

 

 

境界未確定が資産価値を下げる

 

 

 

そのガレージは角地にあり、舗装はされておりませんでしたが

前面道路幅も8メートルあり、敷地の日当たりは良く

住宅地として転用すれば条件は良好な物件でした。

 

 

しかし、西側に幅2mの私道と思われる通路が、この物件に7m近く

接しているのですが、道路と敷地の境界が不明確でした。

 

 

さらに、この物件の南側の隣家のひさしがこの物件に越境している可能性があり、

境界付近と思われる付近に排水の会所も2カ所ありました。

 

この会所はどちらの敷地にあるかわからない状況でした。

 

 

これらの境界を確定するのは大変な作業だなあと私は思いつつ

土地の評価を出す以前に、これらの境界確定の必要性をこの依頼主に説明しました。

 

 

 

納得はしてくださったものの、土地家屋調査士の見積もりが約80万円

という旨を伝えると「えっ、そんなにかかるの?」と驚いておられました。

 

 

 

しかし、私はこれをお父様がご存命の間に解決しておく必要性を

熱心に伝えるとともに「仮に路線価で坪80万円、実勢価格で

坪100万円超の価値があっても隣地と揉めていれば買い手はつきにくいし

仮に買い手が見つかっても価格も下がりますよ。」と伝えたところ、

依頼者も「そやなあ。買う人も高い買い物になるから、しゃあないわなあ。」

と理解してくださり、なんとか測量の作業に取りかかれたのでした。

 

 

 

 

 

 

測量

 

 

 

 

 

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